4月労働力調査、消費者物価指数から

 月末恒例のこれらの統計の公表がなされると今月も早終わりかと感じる。さて、前回公表の値よりも悪化することは容易に予想できるわけだが、まさに予想通りの状況であった。
 消費者物価指数から見ていこう。4月分の値は総合指数が前月比0.1%上昇、前年同月比が0.1%の下落。コア指数は前月比0%上昇、前年同月比0.1%下落、コアコア指数は前月比0.1%上昇、前年同月比は0.4%の下落となった。5月以降の見通しは厳しいが、それは昨年5月以降から原材料価格高騰をうけて消費者物価指数が上昇し始めたため、たとえ前月比横ばいと見通したとしても原材料価格高騰の影響が剥落した今となっては前年同月比はマイナスとなることが必定となるためだ。
労働力調査の結果をみると、失業率が5%に復帰した。失業率は遅行系列であり、CPIの伸びの低下が見通される中で失業率の悪化が今後も進むと見通される。恐らく過去最悪の水準を超えるのも時間の問題だろう。