2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

高橋昌一郎「理性の限界 不可能性・不確実性・不完全性」

今読んでいるサブプライム本を読んでから、大竹先生の書籍を読んでその後に読んでみる予定ですが、本書は対話形式でとっつき易い本ですね。 選択の限界として、ミクロ経済学の議論でもおなじみの投票のパラドックス、アローの不可能性定理、囚人のジレンマ等…

Speculation and Signatures(by Krugman)に関する議論の続き

Marginal Revolutionでの反応 (http://www.marginalrevolution.com/marginalrevolution/2008/06/exasperating-pa.html)ちょっと眠いのでスミマセンが、こちらでの吉岡さんにご指摘頂いた点と同様の点をCowenも指摘しているようですね。後、在庫の話も。The…

大竹文雄「格差と希望」

大竹先生のHPでお知らせがあったもの。積読本が溜まってきていますので、そちらを読み終えたら拝読する予定です。この所格差に関する書籍を読んでいないので楽しみですね。格差と希望―誰が損をしているか?作者: 大竹文雄出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 20…

別冊環(7)「税とは何か」

今更ながら在庫希少とのお話を聞き、購入。これは良いですね。税制についての議論が今後本格化することが予想される昨今、このような書籍で全体像・考え方を掴むのは大事だと思います。税とは何か (別冊環 (7))作者: 神野直彦,田中秀臣,中村宗悦,飯田泰之,原…

Speculation and Signatures(by Krugman)

上で取り上げた論争に関連して、原油価格高騰の原因についてクルーグマンが議論の整理をしています。ということで簡単にメモ。・まず、クルーグマンは、原油価格とその期待変化率との間の関係は右下がりであるとし、この関係を縦軸に原油価格、横軸に期待変…

興味深い話題

僕も例によってNHKスペシャルは見逃したくちなのですが、Hicksianさんと梶ピエール先生のところの話題は興味深い。直球ど真ん中といったところでしょうか。さてこのあたりは私も調べているところなのですが、形になるのはいつのことやら。http://d.hatena.ne…

大瀧雅之編「平成長期不況 政治経済学的アプローチ」

稲葉先生のところでご紹介があったもの。政治経済学的アプローチとしてどんなものが採用されているのか、どんな内容なのかが興味深いところ。7月中ばに発売とのことですが忘れてしまいそうなのでメモ。http://www.utp.or.jp/bd/978-4-13-040239-2.html

竹森俊平・中岡望「米国発世界不況で日本はどうなる!?」

お昼に本屋に寄ったら立ち読みする予定。内容はこんな感じ。どちらかというと良く目にしている話かどうかをチェックするだけなのかなぁ。Part1◆不透明な今後を見通す File01 流動性危機は去ったが、ローン不払いが続けば第2の金融パニックも(竹森俊平) Fil…

Amecican Economic Review (Vol.98,No.2,May 2008)

一昨日自宅に届きましたが、分厚くてかつ様々な領域について記載されていて勉強になりますね。中々壮観。 http://www.aeaweb.org/issue.php?journal=AER&volume=98&issue=2

ウィンブルドンが楽しみ

mixiに書いたほうが良いのかもしれませんが(笑、雑談。 今年もウィンブルドンの季節がやってきました。芝のコートと大会の雰囲気が好きなんですよね。 久しぶりに昨日の夜中に放映されていた昨年の総集編を見たのですが、昨今の大会のレベルは男女とも上が…

経済分析の考え方

小宮隆太郎「昭和四十八、九年インフレーションの原因」(『現代日本経済』所収)より。 たとえば、ある人が麻疹(はしか)にかかったときに、熱が出て気分が悪くなり発疹が出てくるプロセスをいかに詳細に記述しても、その原因を明らかにしたことにはならな…

松尾匡『「はだかの王様」の経済学』を巡る議論の私なりの整理

メモ*1。結局のところ山形さんの書評と松尾先生の著書に関する議論という意味では、疎外=「社会的関係の中で結ばれあって生きている人間の観念が、生身の人間を縛り付けて個人を抑圧してしまう」という本書の定義を抑えているかどうかという点、疎外を乗り…

スティグリッツ教授とロゴフ教授のProject Syndicate論説

メモ。斜め読みですが、スティグリッツ教授の方は以前纏めた論説に関連して、原材料価格の高騰に対しての先進国から途上国への所得移転・技術供与を主張するというもの、ロゴフ教授の方がオイルマネーと通貨としてのドルの話だし個人的には面白そうかなぁ。…

松尾先生の山形さん書評に関する感想について

著者の松尾先生が以上の山形さんの書評に関して反論を書かれています。併せてご参照ください。 http://matsuo-tadasu.ptu.jp/essay_80618.html 以下ちょっと論点ずれつつ暴論めいてますが、おセンチな戯言を。 僕個人としては、「市場」による価格メカニズム…

山形さんの『「はだかの王様」の経済学』の書評

なんだか何も書いていないはずなのに沢山アクセスされてるんだなぁ・・と思ったのですが、なんと同じ業界の先輩?たる山形さんが僕の読書感想文を取り上げてくださったみたいです。どうもありがとうございますm(@)m いやはやビックリ。さすがに面白いし。 ht…

しばらくお休み

例の如く色々とたてこんできて参りましたのでブログの方はしばらくお休みさせていただければと思います。 (不定期に何か書くかもしれませんが・・)また何かしら成果が出れば本ブログにてご報告するかもしれませんがどうぞ宜しくお願い申しあげますm(@)m

武田晴人「高度成長」

岩波新書から出ている日本近現代史の一冊。対象とする時代は、60年代及び70年代ということでしょうか。経済だけでなく社会風俗にも言及がされていて参考になります。高度成長―シリーズ日本近現代史〈8〉 (岩波新書)作者: 武田晴人出版社/メーカー: 岩波書店…

松尾匡『「はだかの王様」の経済学』を読む。

現代は生きることに「辛さ」を感じる時代かもしれない。自らを苦境に貶めるために仕事をし日々の糧を得ているわけではないのに、結局仕事に埋没し家に帰るのは深夜。家族とはまともに話すこともままならずそのままボロ雑巾のように寝、会社では顧客の無理難…

資産価格の変動と金融政策

アメリカの金融政策を考える際に必ず参照するのが地主敏樹「アメリカの金融政策」(以下、地主(2006)と呼称)なのだが、何度目になるか忘れたが、又再度読み直しているところである。毎回発見があって面白い。 地主(2006)でも指摘されているように、「資…

松尾匡『「はだかの王様」の経済学』

以前松尾先生のコラムで東洋経済から新著が出るとのお話が書かれていたと思いますが、田中先生のblogにて紹介がされていたので早速本屋にて購入しました。本書は松尾先生が久留米市の市民講座事業「六ツ門大学」で行った講義を元にしたものであり、現在の経…

中川秀直「官僚国家の崩壊」

話題の中川さんの書籍。全体的なトーンとしてアツイ心情が垣間見える一冊。官界・財界・学会に存在するステルス複合体の分析は面白い。個人的に心情として「そうだよなぁ」と納得する視点これあり。 例えば、以下の話。 ・アマチュアリズムの復権云々 ・政治…

嶋中雄二「景気後退後を探る日米経済」

毎月三菱UFJ証券のHPで「嶋中雄二の月例景気報告」として掲載されているもののの最新号。題名(景気後退後を探る日米経済)をご覧の方の中では少し違和感を持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、統計指標を見ると悪化のシグナルを出しているものが増えてき…

「2008米国経済白書」(エコノミスト臨時増刊号)

毎年この時期になると米国経済白書の邦訳が出るのを楽しみにしています。本家は2月に出ているわけですが、今回は、信用・住宅市場に関する分析(2章)、輸出を基点とした成長に関する分析(3章)、税制に関する分析(5章)、エネルギー問題(7章)、経済統計…

バーナンキの「金融政策」とは何か?

岡田靖「FED型危機対応への批判と本当の評価」(ロイターのインサイトコラム)から。今回の岡田さんの論説は、FED型の危機対応策(所謂FEDビュー)に対する批判に関して、グリーンスパンの政策がサブプライム問題を生み出したのか、バブルについての誤解、そ…

資源エネルギー庁「エネルギー白書2008」

原油需給の状況、国際的な原油価格の高まり、政策対応等についてざっと把握するには便利なものでしょう。 こちらから(http://www.enecho.meti.go.jp/topics/hakusho/2008/index.htm)。

Jeffrey Frankel,"The Effect of Monetary Policy on Real Commodity Prices"

VOX経由。論文自体はこちら(http://ksghome.harvard.edu/~jfrankel/CampbellM&CPnberNov.pdf)。自分用のメモです。