2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

武藤敏郎・大和総研『米国発金融再編の衝撃』

武藤さんと大和総研の方々が書かれた本。以前紹介した原田さん・大和総研の書籍(世界経済同時危機)が、金融危機に伴う世界経済への影響について、マクロ経済への影響を中心に書いていらっしゃったのに対して、この本は金融危機の中身について詳細に纏めら…

安達誠司「恐慌脱出−危機克服は歴史に学べ」

安達さんの新著。来週ぐらいに刊行されるとのお話を小耳に挟みましたが、これは楽しみだなぁ。今読んでいる本を早く読まないと追いつかなさそうですが(汗。どこにも案内が出てませんので、書影など出たら又アップする予定。ゴールデンウィークは読書三昧と…

中野剛志「恐慌の黙示録」

中野さんの本。発売と同時に購入したのですが、まだまだ積読状態です。現在の状況が恐慌なのかどうかといわれると、不況ではあっても恐慌だという実感は正直ありません。本書は、ミンスキー、ヴェブレン、ヒルファーディング、ケインズ、シュンペーターの5…

産業連関表からみた各需要項目の影響分析

輸出の経済成長への寄与をどのように見たらよいのだろうか。以下、平成17年産業連関表を元にしながら、構造分析を行ってみよう。注意すべきは輸入の持つ意味である。1.モデルと競争輸入型、非競争輸入型の違いについて 産業連関表を用いるにあたってモデルを…

若田部昌澄「日銀券ルール」の誤謬」を読む。

久々に日銀ネタ。ドラエモンさんが去り、荒れてしまった某掲示板でも日銀券ルールについて親切に答えていた方が居たが、白川総裁がこのタイミングで「日銀券ルール」を持ち出したのは、量的緩和導入に反対していた当時の白川氏がこのような事態に対して用意…

「特集 人間の顔をした資本主義はどこにある」を読む。

本日発売の中央公論5月号は「特集 人間の顔をした資本主義はどこにある」と題して、西部邁・柄谷行人両氏の対談(恐慌・国家・資本主義)、堂目卓生教授の「いま蘇るアダム・スミスの思想」、中村隆英・竹森俊平両教授の対談「昭和の教訓に何を学ぶ」が掲載…

朝日新聞「変転経済」取材班編「失われた<20年>」

ラスカルさんが確か少し前にこの本についてのエントリをされていたと記憶していますが、本書はさまざまな方へのインタビューを交えながら、現代へのエポックメイキングとなっている出来事を焦点としつつわかりやすく纏めた本です。こういった本は僕は好きで…

長幸男「石橋湛山の経済思想」、「昭和恐慌−日本ファシズム前夜」

長先生の新著をご覧になったと某ご連絡で知ったのですが、「石橋湛山の経済思想」、どうやら明日発売なんだろうか。既に発売されておりました。八重洲ブックセンターでゲット。とても楽しみです。 長先生と言えば僕の中では「昭和恐慌−日本ファシズム前夜」…

東谷暁「日本経済の突破口」

本書は『正論』に収められた東谷氏の論説を収めたものである。はっきりといえば貴重な時間を割いて読むべき本ではないし、無理解に基づく記述も多いのでお勧めはしない。こんな評論が売れるのなら俺でも書けると放言してみたいところだ。 個人的な興味として…

西部邁「サンチョ・キホーテの旅」

西部氏の著作に『サンチョ・キホーテの眼』という本があることを知る方は今となっては中々のニシベ通ではないだろうか。学生の頃、政治や社会に関する見方の座標軸として何度も読み、シニカルかつアイロニーを漂わせ、時にはユーモアも感じさせる文体の持つ…

岩田規久男「金融危機の経済学」を読む(その2)

(その1)では、本書の中の一つ目の論点である、サブプライムローン問題の本質は何だったのかという点について敷衍した。(その2)では二つ目の論点である、サブプライムローン問題がなぜ世界金融危機を引き起こしたのか、そして三つ目の論点である各国の政…

お知らせ

4月になりました。これまで所属していた組織を辞め、新しい組織に属することになりまして個人的には再出発です。そのため多少どたばたしていますが、今後も適度に頑張ってブログを続けていきたいと思います。現在修正・加筆中ですが、遅くとも今年中にはこ…