武藤敏郎・大和総研『米国発金融再編の衝撃』

 武藤さんと大和総研の方々が書かれた本。以前紹介した原田さん・大和総研の書籍(世界経済同時危機)が、金融危機に伴う世界経済への影響について、マクロ経済への影響を中心に書いていらっしゃったのに対して、この本は金融危機の中身について詳細に纏められています。確かに原田さんらの本を読んだ後に、制度的な要因がどのように変遷し、それがどのような形で影響していたのかは纏める余地はありそうだなぁと思っていたのですが、岩田先生の「金融危機の経済学」を更に詳細に分析した本といえるでしょうか。特に制度的な対応がきちんとなされていないという点を詳細に説明されているあたりが面白いですね。ということで、大体、現状どうなっていたのかという話は出尽くした感がありますね・・・。お勧め。

米国発金融再編の衝撃

米国発金融再編の衝撃