2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧

女神光臨

http://www.j-cast.com/tv/2009/01/28034331.htmlの話題から。 岩田先生の「景気ってなんだろう」を読み、経済ジャーナリストを目指すミス日本高校生。その名は宮田麻里乃嬢。やはり時代はリフレ派ということですか。正義は喝!(意味不明。しかし今って良い…

AER(Vol98 NUMBER 5)から数点

昨日やっとこさAERの最新号が届きまして、ざっと見ているところです。今回個人的に目を通したい論文は以下のようなところでしょうか。○Zombie Lending and Depressed Restructuring in Japan (Ricardo J. Caballero, Takeo Hoshi and Anil K. Kashyap)○Tradi…

メモ2題

フェルドシュタイン先生のEUについての考察。このあたりは先日まとめたBuiter教授の視点にも関連するところ。(http://www.voxeu.org/index.php?q=node/2867) 後は、カバレロ教授の論文二点。これも面白い。(http://www.voxeu.org/index.php?q=node/2827、…

「環」36号(藤原書店)【特集】世界大恐慌か?

時間がないのであれですが、追々日銀政策決定会合等々の話題もエントリしたいと思う今日この頃。さて、藤原書店が季刊として公表している「環」の特集は世界大恐慌か?ということで、様々な方が論説を寄せています。一方の極から一方の極の議論を全て詰め込…

根岸隆「経済学の理論と発展」

先日取り上げた丸山先生の書籍と合わせて、落ち着いたら読んでみたい根岸先生の一冊。このところミクロ経済学の話題とも疎遠になってしまったなぁ・・・少しブラッシュアップしないとと思いつつ、昨今のマクロ経済の動向を見るにつけて後回しになってしまう…

Quantitative and qualitative easing again(by Willem Buiter)を読む。

ft.com/maverecon所収のBuiter教授の論説*1は、Qualitative easingとQuantitative easingの違い等々について丁寧に纏められた論説である。かなり長文なので詳細はお読み頂くとして、論説の肝となるのは、先日のエントリで取り上げたCredit Easingは、Buiter…

なぜ原材料価格高騰は過去と比較して深刻なダメージを与えなかったのか?

1.BlinderとRuddによるサーベイ BlinderとRuddが原材料価格高騰が過去のオイルショックと比較して深刻なダメージをなぜ実態経済に与えなかったのかを自らの研究を含む近年の研究からサーベイしている(Blinder and Rudd,”Why the recent oil shock wasn’t ve…

松元崇「大恐慌を駆け抜けた男 高橋是清」、高橋是清「高橋是清自伝」、三輪芳朗「計画的戦争準備・軍需動員・経済統制 − 続「政府の能力」 」、安達誠司「脱デフレの歴史分析」

高橋是清についての評伝ということで言えば、高橋本人による自伝(高橋是清自伝)は面白く読めるところでありますが、松元さんの書籍は財務省の広報誌「ファイナンス」で連載されていた論説を高橋の生涯をたどる形で再構成したものとのことです。本書の「お…

What Obama Must Do(by PAUL KRUGMAN)

メモ代わりということで。後でいくつか追記するかもしれません。 (http://www.rollingstone.com/politics/story/25456948/what_obama_must_do/print)

08年9月以降の米国の金融政策をどうみるか?

いくつか疑問の点もあるのだが、標題のテーマについて例の如くデータを用いながら少し整理してみることにしたい。以下で見ていきたいのは、昨日エントリしたバーナンキのスピーチ等で論じられているCredit Easingにも関連するが、08年9月以降の米国FRBの政策…

バーナンキ総裁の1月13日LSEスピーチ(The Crisis and the Policy Response)から

1月13日のLSEでの講演*1について様々な報道が出ているが、どうも報道を読むと肝心要だと感じる部分に言及されておらず読みにくいので、元のスピーチ原稿から抜書きしつつ、適度に意訳しながら纏めてみたい。またFRBの金融政策を考える上でも報道では取り上げ…

岡田靖「目立つ輸出産業の急速な調整、懸念される危機感のギャップ」(インサイトコラム)を読む。

今回の景気後退局面のような状況に直面するとやはり本物のエコノミストの意見を聞きたくなる。岡田さんは自分にとってそのようなエコノミストの一人だが、今回の分析も傾聴するに値するものだ。以下、簡単に紹介しつつ、いくつか自分目線で補足しながら論じ…

上野泰也『依存症の日本経済』、孔麗編『現代中国経済政策史年表』、伊藤元重編『リーディングス格差を考える』

そういえば上野さんの前著の感想文を書くといいながらまだ書いていませんでしたが(笑、先日韓リフ先生がご紹介されたように、又しても新著が出ています。テンポ速いですねぇ。こちらも参考したいところです。『現代中国経済政策史年表』は何かのときの資料…

大恐慌時の米国労働市場をどう考えるか?

池田先生がブログ*1でCole and Ohanian(1999)*2で記載されている製造業実質賃金の値を見ながら分析をされている。以下、Cole and Ohanian(1999)で纏められている実質賃金や他のデータソースも参考にしながら大恐慌時の米国の労働市場について簡単に見ていく…

昭和恐慌、およびその脱却の経験から何がいえるのか(その2)

3.現代に蘇る高橋財政の教訓 (その1)では岡田・安達・岩田(2004)を中心にしながら1920年代から井上財政、高橋財政に至る道のり、そして高橋財政におけるレジーム転換がデフレ脱却を果たし、経済の諸側面にどのようなルート・ラグを伴いながら影響したの…

丸山徹『ワルラスの肖像』

まだ未見でありますが、丸山先生のワルラス論は楽しみ。各章の内容・構成を見る限りだと、様々な経済学者とのかかわりや一般均衡理論そのものの内容についても解説も取り入れられているような雰囲気ですね。面白そうです。 第一章 一八七〇年前後 ――ウィーン…

今年の大河ドラマ等々が楽しみ

本日から仕事初めなのですが、雑事に忙殺されております(汗。毎年大河ドラマは楽しみにしているのですが、今年の『天地人』も楽しみ。直江兼続という人がどう描かれるのかが興味深いところです。昨年既に原作本の天地人は読んでいますが、第一話を見る限り…

服部茂幸『金融政策の誤算 日本の経験とサブプライム問題』

リフレ派なで斬り!という思いで服部先生はお書きのように感じたりもしますが、まぁそんなことはありません。僕の認識は本書で語られる主張とは真逆の所にあるわけです。分かりやすいところからいくと、食糧・エネルギー価格の高騰でCPIが上昇しているといっ…

あけましておめでとうございます!

今年も宜しくお願いいたします。東京は暖かくて良い気持ちです。 ブログ活動も頑張っていきたいと思いますが、恐らく(出来れば)リアルの場で皆様のお目に留まるような論考・書籍等々を量産できればと思っております。来年の今頃には今回の経済的な苦境には…