2007-04-01から1ヶ月間の記事一覧

小野善康「不況のメカニズム」

ニュータイプ・ガンダム理論の権威(嘘である小野先生の新著。非常に読みやすい本です。需要不足に起因する不況のメカニズムについて「一般理論」を読解しつつ説明された上で、副題にも挙げられている「不況動学」についての考察(「一般理論」で提示された…

Chinn教授の米国為替レートと経常収支動向に関する論説

グローバル貯蓄過剰がどのような形で収束していくのかは非常に興味ある題材であり、それは我が国経済の動向を把握する上でも重要であるのは言を待たない。この点について、Manzie Chinn教授の論説を紹介してみたい。1.ドルは減価傾向? http://www.econbrows…

中島隆信「オバサンの経済学」

中島先生、今度はオバサンの経済学ですか(笑)。まだ書店にはならんでいないようですが、また楽しむことができそうですね。なんとなく森永さん化しているような気もしますが・・・(笑)。女性はいつ「オバサン」になるのか?という点は僕も興味があります…

日銀レビュー:「日本の生産変動−3つの事実とその背景−」を読む。

「Great Moderation」に関する分析は理論分析・実証分析も含め様々な観点から行われている。日銀レビューでも取り上げられているので1.概要で内容を纏めつつ、感想を書いてみることにしたい。1.概要 先進国の多くで広く観察される現象として、マクロ経済変…

竹森俊平「世界金融危機は再び来るか?」(中央公論5月号)を読む

1.概要 2007年の世界経済に金融危機・景気後退が発生するのであれば、それは10年前からの流れの「結末」である。この問題意識から、竹森教授は1997年、1998年に生じたアジア経済危機、ロシアの債務不履行、LTCMの経営破綻、我が国における金融機関の経営破綻…

林良造・荒木一郎(監修)「日米FTA戦略」

最近米韓FTAが合意したという報道もなされましたが、我が国にとって政治的・経済的に重要な国として米国を欠く事は出来ないでしょう。本書は2005年秋から監修者を中心に始められた日米FTA研究会の議論を纏めたものです。我が国政府が構想している人・資本の…

よく分かりませんが「下村治」関連の検索で来られた方が沢山いらっしゃるようですが・・・何かあったのでしょうか?宜しければコメント頂ければ幸いですm()m NHKの番組?

日銀現状維持とブレイクイーブンと消費動向調査

今回は利上げせず現状維持とのことですね。詳細は韓リフ先生のエントリを参照。若田部先生のVOICE論説も立ち読みしましたが、ブレイクイーブンインフレ率・・減少傾向のようです。消費動向調査(2007年2月実施)も今後の物価見通しとして「上昇する」とした…

橘木俊詔編「日本経済の実証分析」

む〜ん・・。買ってはいますが全く読めません(涙。読まずに死ねるか。 個人的には前半部分が興味深そうですが・・どうなんでしょう。日本経済の実証分析―失われた10年を乗り越えて作者: 橘木俊詔出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2007/03/01メディア…

渥美恭弘「近年における「構造改革」と景気回復との関係についての考察」

渥美氏のDP。ざっと斜め読みですが、論争に深みが出てきている(と自分は思っている*1)今となっては、「マクロ経済政策派」と「構造改革派」の二分法でどこまでツッコめるのは微妙だと思う一方で、議論の整理(および今後のツッコミ所を把握する)にはとて…

需要側を考慮したTFP推計(その1)

「失われた10数年」におけるTFP推計は様々なものがあるが、それらは皆成長会計(新古典派成長理論)の枠組みに沿った形での推計である。以下、他の手法としてNadiri and Schankerman(1981),”Technical Change, Return to Scale and the Productivity Slowdow…

もうすぐ2週年&4月になりました。

桜が満開の季節になりました。週末は御花見日和でしたね。ほとんど記事の紹介ばかりのブログの現状ですが、もうそろそろ本格的に稼動できそうです。15日には2周年を向かえますのでなんとかそのときまでには・・って無理かなぁ。