2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧

最近の生産持ち直しの動きをどうみるか?

まず、5月分速報で持ち直しの動きが見られる鉱工業生産指数の動向から見ていこう。5月の生産、出荷、在庫の値は前月比5.9%、4.5%、マイナス0.6%となり、季節調整済指数でみると79.2、78.7、96.5という状況である。確かに伸び率を見るとフリーフォール的な…

経済成長って何で必要なんだろう?

既に色々なブログで紹介されていますが、飯田先生が岡田さん、赤木さん、湯浅さんの三氏と語り合った内容を纏めたもの。勝手に尊敬している(爆*1、岡田さんとの話が特に面白そうですね。経済成長って何で必要なんだろう? (SYNODOS READINGS)作者: 芹沢一也,…

アチョー

そういえば昨年からヤッターマンがリメイクされて放映されていましたいますが、印象深いのは主題歌ですね。いつの時代でもあの歌声には子供ははまる模様(笑。ということで、↓を聴いているわけですが頭の中がアチョーだらけww ヤッターマンの歌→天才ドロン…

白波瀬佐和子「日本の不平等を考える 少子高齢社会の国際比較」

そして更に頑張らナイトと深く感じた第三弾。豊富な資料が勉強になりました。日本の不平等を考える―少子高齢社会の国際比較作者: 白波瀬佐和子出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2009/05/23メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 23回この商品を含むブ…

田中隆之「金融危機にどう立ち向かうか─「失われた15年」の教訓」

そして頑張らナイトと深く感じた第二弾。田中先生とは違う観点からですが(笑。金融危機にどう立ち向かうか―「失われた15年」の教訓 (ちくま新書)作者: 田中隆之出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2009/06メディア: 新書 クリック: 11回この商品を含むブログ…

松尾匡「商人道ノススメ」

公開はだか祭りも行われる(笑、松尾先生の新著。これは読まねば・・ということで早速手配しましたが、楽しみだなぁ。積読本の整理も含めて色々頑張らナイト。(追記)本日到着しました。内容については全くの門外漢ですが、本書を纏められるにあたって非常…

鎮目雅人「世界恐慌と経済政策」

両大戦間期の日本における恐慌と政策対応(日銀レビュー)を書かれた鎮目さんの新著。 以前エントリでもふれた飯田泰之・岡田靖(2004)「昭和恐慌と予想インフレ率の推計」、岩田規久男編『昭和恐慌の研究』における二段階レジーム説(金本位制からの離脱と…

小沢鋭仁「「インフレ目標」で結果責任を」(Nikkei Business 09年6月15日号)から

民主党の政治家の中で私が期待する数少ない一人が小沢鋭仁氏である。政策の選択の幅が広がり、対立軸が明確になるという点は二大政党制の利点であると思うのだが、なぜこのような意見が民主党の多数派とならないのか不思議なところだ。氏がNikkei Businessで…

東谷暁「エコノミストは役に立つのか」(文藝春秋7月号)

今月の文藝春秋。書き出しは「ふたたび、エコノミストたちの季節がやってきたらしい」の一語から始まるわけだが、東谷氏も同様の記事を99年と01年に出されていたところを見ると、様々なエコノミストが様々な言説を弄するようになると、それに釣られて生態を…

谷沢永一「高橋亀吉 エコノミストの気概」、山田久「雇用再生」

以前紹介した(と思いますが)石橋湛山関連の本を一通り読んだので、今度は高橋亀吉に関する本を読んでみることに。谷沢氏の書籍は、発売された際に一度読みましたがこの機に再読してみようと思って手にとったもの。氏本人の主観的なバイアスがかなり(どこ…

世界同時不況においてなぜ日本の打撃は深刻なのか?(その1)

Voxeuにも掲載されているが、深尾・袁両氏による分析(深尾京司・袁堂軍「経済危機で日本はなぜこんなに大きな打撃を受けたのか:アジア国際産業連関表による分析」(Hi-Stat Vox No.8)(http://gcoe.ier.hit-u.ac.jp/vox/008.html))は、リーマンショック…

岩田規久男・若田部昌澄「「高橋財政」に学び大胆なリフレ政策を」を読む

今週の週刊東洋経済(2009年6/13特大号)に寄稿された岩田・若田部両氏による論文である。底入れ感が出始めているとは言え、日本経済は戦後最悪の不況に陥っているのは事実である。両氏が指摘するのは、昭和恐慌を超える危機を回避するための大胆なリフレー…

梅田望夫「シリコンバレーから将棋を観る」

何かと話題になっている梅田氏の最新作。率直に言うと僕は梅田氏の著作をこれまで読んだことが無かった。有名な「ウェブ進化論」も胡散臭いなぁ・・と(本を読んでいないけど)正直思っている。そして梅田氏への若い人達の賛意の幾分かに華麗な経歴への憧れが…

米国長期金利上昇をどうみるか?

各種報道*1によれば、バーナンキFRB議長は6月3日の下院予算委員会での証言において、長期国債金利及び住宅ローンの固定金利は最近上昇しており、その原因として1.大規模な政府の赤字に対する懸念、2.経済見通しに対する楽観的な期待の醸成、3.質への逃避に向…

北浦修敏「マクロ経済のシミュレーション分析―財政再建と持続的成長の研究」

北浦さんが携わった実証分析に関する論文(特にフィナンシャル・レビューに掲載されているもの)はいくつか読ませて頂いていますが、本書はこれまでの研究成果を纏められたもののように推察します。これはチェックしなくてはなぁ。財政支出乗数の分析や税収弾…

大恐慌期のデフレから世界経済はどのようにして脱却したのか?

2008年9月のリーマンショック以降の金融危機と実体経済の悪化は、2009年6月の現時点において与謝野大臣の「景気底打ち」発言に見られるように少し明るさが見られる、という状況なのかもしれない。尤も、2009年1〜3月が底打ちのタイミングであったとしても、…