2007-01-01から1年間の記事一覧

高橋洋一「これが「埋蔵金」の真相だ」を読む。

何気なく新聞を読んでいましたら月刊現代の2月号に高橋氏の論説が掲載されているということで早速チェック。既に韓リフ先生が要旨を纏められていますが、埋蔵金伝説云々については「伝説」ではなく「事実」であるのは明白でしょう。本丸である財務省が認めて…

ブログタイトル変更しました。

当初は経済関連の話題だけではないblogを夢想していたところですが、結局私の力不足もありつい御手軽な話題に流れてしまう現状・・。ちょっとブログタイトル名と内容が食い違っているなぁと思っていたわけです。ということで年末ではありますが、ブログのタ…

2007年経済の回顧&2008年の展望

※順次出来次第エントリしていく予定です。→年明けの見込み(涙。

今年の54冊を回顧して

数えてみると本年ブログで経済関連として取り上げた書籍は54冊でした。エントリで取り上げた書籍は積読せずほぼ読んでいますが、中々沢山読むのは難しいですね。もっと性能の良いHD&CPUが頭に備わっていればよいのですが、無い物ねだりをしても仕方ありませ…

お知らせ

今年も年末〜年度末にかけて仕事がピークに至ることが濃厚なこともあり、ブログ更新はしばらく休止とさせていただければと存じます。ご指導頂きありがとうございました。また春先あたりから再開したいと存じますが宜しくお願い申しあげます。(といいつつ又…

GTAPデータベースを取り込んだ上で、GAMS上で縮約を行い、GAMS用のデータファイル(.gdxファイル)を作成する方法&適当なモデルがあれば.gdxファイルを参照して動かす方法。

以下、メモ的に。Rutherfordが開発したGTAP6inGAMSを使うことで、GTAPデータベースをGAMS用のデータファイルに格納の上でGAMSでコードを書き、モデルを動かすことが出来るようになります。内容については無保証ですので奇特な方がいらっしゃればご自由にご参…

DynareでNew IS-LMモデル

Dynareお勉強メモの一貫ということで、New IS-LMモデルを作成してみました。各モデル式は以下のとおり。金利ルールに利上げショックを与えることでシミュレーションを行っています。New IS-LMモデル :GDPギャップ、:名目金利、:物価上昇率、その他はパラメー…

サブプライム問題関連メモ

弊社調査部の方*1から、興味深い論説ということで教えていただいたもの。本来は文芸春秋の竹森先生論考と絡めて紹介しつつ感想を書きたいところですが、残念ながらその余力もありませんのでご参考までのメモです。ご興味のある方は是非。・The Roots of the …

「経済(国内)]消費者物価指数と季節調整済指数

月次系列や四半期系列には、季節変化に伴う要因が含まれている。そのため、時系列データの趨勢を把握するには季節要因を除去する必要がある。この季節要因を除去した系列*1が季節調整済系列というわけだ。 季節調整済指数を利用することは、月次及び四半期デ…

バーナンキの決定

昨日のFOMCの決定(FFレート0.25%下げ、公定歩合0.25%下げ)について識者及び市場の間では失望感が広がっているとの話が出ています。実際、我が国及び新興国の株価は下がり、かつ円高基調になっている模様です。 FFレートの下げ幅を0.5%にしなかったのは…

Dynare事始め&RBCモデル

ブログのネタとしてはどうかとも思いますが(笑)、御勉強日記ということで。一昨日やっとMATLAB(R2007b)とDynare version4を入手しまして、加藤さんの著書にあるRBCモデル(現代マクロ経済学講義p228)を見よう見まねで作ってみました(汗。以下、インスト…

経済セミナー12月号 特集 経済思想は面白い!

ほとんどブログで取り上げることの無かった経済セミナー。自分が初めて対外的に書いた論考*1が掲載されたのが経済セミナー*2ということもあり、思い出深い雑誌です。このところの楽しみは若田部先生の連載ですね。今90年代の大停滞期の話が展開されているわ…

Dynare(その3)

3.ディープパラメータをベイジアン推計し、かつ変数が非定常過程に従う場合 昨日のエントリの続き。III)ディープパラメータをベイジアン推計し、かつ変数が非定常過程に従う場合についてコードの流れを見ていくことにします。変数が非定常過程に従う場合とは…

Dynare(その2)

この頃本業がやっと本格化してきまして(汗、中々ブログ活動がままなりません。多分「経済政策形成の研究」の読書感想文を書くので精一杯かと思われますorz...合評会までに纏めきれるかどうかが問題ですが(汗。 所で、Dynareのユーザーガイドを第6章まで読…

Dynare

MATLABで本格的なDSGEモデルを作ろう計画第二弾&備忘録メモ。ある方から教えて頂いたのですが、MATLABでDSGEモデルを動かす際のツールとして、Dynare(http://www.cepremap.cnrs.fr/dynare/)というツールがあるようですね。 Dynare自体はフリーのtoolでMAT…

BOEのInflation Report

BOEのInflation Reportですが、Webcastでも公開しているんですね。New Economistを読んでいて気づきました(遅。中々質疑応答も面白い話があったりしますし、英語も聞きやすいです。仕事の合間で聞くと仕事できませんが(笑)。http://www.bankofengland.co.…

日本の金融政策とマクロ経済に関する歴史的視点から見えるもの(その2)

1.数値から伺える99年以降の日本の金融政策 (その1)では、公定歩合が政策金利として用いられていた90年代前半の動向について、岡崎(1999)における三つのポイントを簡単に検証してみた。結果、90年代前半期においても国内企業物価指数(卸売物価指数)の…

秋坂朝則「商法改正の変遷とその要点」

仕事目的で購入。90年代後半から本格化したコーポレートガバナンスの変遷を追っていくには商法改正の変遷を抑える必要があると思いますが、秋坂先生の本は昭和25年の改正から平成17年会社法の成立までの商法改正についてポイントを押えて解説しているところ…

小国力「MATLABと利用の実際」

今年初めに加藤さんの著書を読んで以来、仕事の合間をみつつコツコツDSGEモデルの勉強を進めています。中々遅々として進まないわけですが、めざすは政策に使える大規模DSGEモデル構築&シミュレーションでしょうか。小国先生の本は、加藤さんの著書でも薦め…

ジョン・B・テイラー「テロマネーを封鎖せよ」

韓リフ先生のところでも詳細なご紹介があり、自分も早速購入。・・・の筈だったのですが、会社近所の本屋には一冊も無く、丸善本店には在庫無し、結局八重洲ブックセンターで残っていた在庫の一冊をゲットしました(笑。内容はというと9・11以降の国際金融の…

竹中平蔵「経済悪化を直視せよ」を読む。

(http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/071119/plc0711191006003-n1.htm)から。 詳細についてはリンク先を御読みいただきたいが、竹中論説の現状に関する指摘としては以下の三点だろう。 ・サブプライムの影響を比較的受けていないはずの日本が、最も…

日本の金融政策とマクロ経済に関する歴史的視点から見えるもの(その1)

岡崎哲二(1999)「日本の金融政策とマクロ経済:歴史的パースペクティブからの再評価」、フィナンシャルレビュー50号*1では、戦後日本の金融政策について歴史的パースペクティブからの再検討が試みられている。そして金融政策の直接的な担当者である日本銀…

現状維持→緩和的?

早いものですが、本日の日銀政策決定会合で日銀は金利据え置きを決定したとのことです。昨今の株安・円高をはじめとする国内情勢・さらに米国経済の不安定な動向を考慮すれば(福井総裁の思いは兎も角として)利上げは困難な状況でしょう。 所で、日銀が金利…

箕谷千凰彦・縄田和満・和合肇編「計量経済学ハンドブック」

計量経済学の大御所である箕谷・縄田・和合三先生が編集した「計量経済学ハンドブック」。やはりこれは買わざるを得ないでしょう〜(涙。 まず注目点はありえない値段(定価29,400)なのですが、箕谷先生の「大全」といい、この手の書籍は扱う内容の膨大化が…

清水真人「経済財政戦記 官邸主導小泉から安倍へ」

非常に遅ればせな感があるのですが、西野智彦・軽部謙介両氏の「検証もの」を頭に入れた上で読みたいと思っていたので、今現在読んでます。成長・金利論争は高橋洋一「財投改革の経済学」とあわせて読むと面白い。しかし情報量多いですねぇ。一気に詰め込ん…

宮川公男編「シナリオ2019−日本と世界の近未来を読む」

2019年はどのような世界になっているかというのは興味あるところです。知り合いの方から統計研究会が行うアンケートに(人手が足りないので)回答して欲しいとの依頼を頂き、回答してみたのですが・・・。昨日家に帰ったら回答結果が(汗。 本書は人口・環境…

京極郄宣「社会保障と日本経済-「社会市場」の理論と実証」

慶應義塾大学出版会のシリーズ物として07年から刊行が開始された総合研究現代日本経済分析ものの1冊目。社会保障というと給付と負担に分けた上で色々と制度の話が出てくるわけですが、私も含めてよく分かっていない人間にとってはそういった視点だけだとちょ…

万年野党の根性

マスコミ等の報道で周知の通り、小沢氏が党代表の職を辞するとの発表があった。4日に発表された「民主党代表としてけじめをつけるに当たり」という記者会見での発表資料は以下のとおりである。 「民主党代表としてけじめをつけるに当たり」 福田康夫総理の求…

火坂雅志「虎の城」

経済関連の本が途切れると歴史もの小説を読むのが日課になりつつある昨今です。この火坂雅志「虎の城」もそんな一冊。こちらは藤堂高虎の生涯を描いたものですね。近江の土豪の家に生まれた高虎が豊臣秀長の下に使え、さらに徳川家康に重用されていく・・と…

ロイター岡田靖さん論説

偶々ロイターのサイトにアクセスしたらインサイトに岡田さんの論説が掲載されていました。たとえが適切でわかりやすいですね。 物価と景気に関する「慎重な予測」の落とし穴と利点を解説した上で、フォワードルッキングな成長目標がいかにあるべきかを議論さ…