2010-01-01から1年間の記事一覧

伊藤正直『なぜ金融危機はくり返すのか』、ジョセフ・E・スティグリッツ『フリーフォール』、宇沢弘文・内橋克人『始まっている未来 新しい経済学は可能か』

様々な本が積読状態となっている訳ですが、あまりそれには構わず買える時に購入しようということで、新たに購入した書籍のご紹介。 まず一冊目の伊藤先生の本ですが、こちらは現代の金融危機を考えるために、金融危機を横断的に捉える視点と歴史的に捉える視…

勝間和代・宮崎哲弥・飯田泰之『日本経済復活 一番かんたんな方法』、上念司『デフレと円高の何が「悪」か』

ご存知、光文社新書として本日発売された勝間・宮崎・飯田三氏による鼎談が収録された著作。世界金融危機の震源地であった欧米が紆余曲折を経ながら着実に景気回復の途に入っている一方で、直近の2009年第4四半期のSNAからも明らかなとおり、我が国の経済状…

中村宗悦「「高橋財政」に対する新聞論調−『東京朝日新聞』社説の分析−」を読む。

歴史科学協議会編集の『歴史評論』3月号の特集は、「1929年世界恐慌と日本社会」と題されている。井上財政の失敗と高橋財政の成功については、これを「歴史の教訓」として肯定的に捉える論調と、恐慌から戦争に至る過渡期として捉える論調の二つがあり得るだ…

橋本五郎『範は歴史にあり』を読む。

読売新聞特別編集委員を勤めていらっしゃる著者のコラムを一冊の本にまとめたものである。一つ一つが短いので空き時間に気楽に読めるが、中身は色々と考えさせることが多い。本書のあとがきに御母堂が著者に対して言われた三つのことが書いてある。曰く、第…

atプラス03号

毎回見本版を頂いているのにご紹介できず仕舞いだった「atプラス」。申し訳ありません。稲葉先生の論考が面白そうなのですが、いかんせん途中までしか読むことが出来ないので、やはり購入するしかないのかなぁ。 気になったのですが、次号(04号)の特集は「…

R.スキデルスキー『なにがケインズを復活させたのか?』(山岡洋一訳)

楽しみにしていたスキデルスキーの最新作。原題はKEYNES:THE RETURN OF THE MASTERなわけですが、この題名からはヨーダを連想するのは仕様でしょうか。第二章あたり(淡水と海水とか、現代的なマクロ経済学への批判的視点の議論)あたりから段々と本領発揮な…

バブル/デフレ期の日本経済と経済政策研究

さて、吉川先生+ESRI編集の第2巻を以前紹介したと思ったら、あれよあれよという間に5巻まで刊行されているこのシリーズですが、3巻、4巻、5巻も勉強になります。3巻についてはどこかに書いたかもしれませんが、意外とマクロ的な話題が重視されている…

松井慎一郎『河合栄治郎 戦闘的自由主義者の真実』

各種書評でも取り上げられていた『ヴィーコ』を購入しようか迷ったのですが、やはりこちらを先に読みましょうか。積読本だらけですが(笑。 自由主義者ということでまず僕の頭に浮かぶのは、本書で取り上げられている河合栄治郎、そして小泉信三なのですが、…

嶋中雄二『太陽活動と景気』

随分前に読んで景気循環論の面白さを感得した嶋中さんの著作が日経ビジネス文庫として再刊されました。 この本が出されたのって昭和62年・・ということは1987年か。もう23年前になるのですね。当然ながら、販売された段階では自分は読んでいないわけですが、…

今後楽しみな本

1月下旬で楽しみなのは、R.スキデルスキー『なにがケインズを復活させたのか?』(日本経済新聞出版社)です。洋書で購入しようとしていましたが、思いとどまって良かった。あれやこれやでいろいろとやることが一杯ですが、できるだけ自分の時間を確保でき…

最近購入した本

結構日が空いてしまっていますので、何を紹介したのか忘れていますが、年初から順調に積読本が溜まっているところです。 取り上げたいのは五冊。まずは高橋洋一・竹内薫両氏による、『鳩山由紀夫の政治を科学する』(インフォレスト)です。これを読むと、民…

近況

やっとコードネーム:デフレ本の修正が一通り終わり、出版社様から依頼があった書籍紹介文も書き終えました。2月半ば頃には書店に並ぶかと存じますが、ご参照頂ければ幸いです。数日でさっと読める本では正直ないと思います・・・(そうあって欲しいけど、…