小野善康「不況のメカニズム」

 ニュータイプ・ガンダム理論の権威(嘘である小野先生の新著。非常に読みやすい本です。需要不足に起因する不況のメカニズムについて「一般理論」を読解しつつ説明された上で、副題にも挙げられている「不況動学」についての考察(「一般理論」で提示されたピースをつなぎあわせる作業)へと進んでいきます。「はじめに」における失われた十数年における経済政策論議、その中で出てきた構造改革、裏に潜む新古典派経済学完全雇用の経済学)の記述も分かりやすいです。コンパクトで適度の図が入っているのも良いですね。