中川秀直「官僚国家の崩壊」

 話題の中川さんの書籍。全体的なトーンとしてアツイ心情が垣間見える一冊。官界・財界・学会に存在するステルス複合体の分析は面白い。個人的に心情として「そうだよなぁ」と納得する視点これあり。

 例えば、以下の話。
 
・アマチュアリズムの復権云々
・政治風景として、官僚派が「官僚主導」「利益重視」「器(うつわ)重視」の政治で、党人派が「政治主導」「気概重視」「心重視」の政治を行ってきたという指摘
・「人間性」とは他人のために何かやる中にあるということ、「共感」はそこから生まれるのではないか・・
・挫折経験の中から天命・天職が見えてくる。
・ブランドよりも自分の五感を大事にする。
・希望に必要なのは、家庭での「基本的信頼」であり、・・・狭い「身内」の呪縛をといて「外」に広がる人間関係をつくり、知恵を吸収できる環境におくことが重要。

 与謝野さんの堂々たる政治とあわせて読むと御二人の考え方やキャラクターが良く分かるのかなと思います。これを機に政治家の発言本でも読もうかなぁ。

官僚国家の崩壊

官僚国家の崩壊

堂々たる政治 (新潮新書)

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