原田泰「日本国の原則」
日本の繁栄を支えてきたものは何だったのだろうか。原田さんの新刊はその問いに対する一つの答えを与えているように思います。いつも立ち寄る本屋の経済書欄にはなく、あっちこっちうろちょろしながら購入。歴史的視点を交えつつ、また人口減少やグローバリズムについてといった現下進みつつある構造的な潮流といったものについても考察が加えられています。
こういった本を読む時、いつも頭の片隅に浮かぶのですが、「確かに日本には色んな問題があるんでしょう*1が、それらの問題の根本解決(およびその手法探し等々)に耽溺するのではなく、現在残されている良い点をどうやって生かしたら良いか」って考える方がずっと生産的だと思うのです。経済についてもそうでして、成長を阻害する悲観的要因を挙げたり、「円安・インフレ・財政破綻になるだろう」なんて本を書いてる暇があったら、「どうしたらよりよくなるのか」について論じた方が期待要因に作用してよっぽど日本経済にとって望ましいと思うんですがね。ともあれ本書はじっくり読みたいところです。
- 作者: 原田泰
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2007/04
- メディア: 単行本
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*1:別にそれが問題じゃないと言ってる訳ではありません。念為