北康利「福沢諭吉 国を支えて国を頼らず」

 白洲次郎についての著書「白洲次郎 占領を背負った男」も面白いですが、福沢諭吉の生涯を描いたこちらも中々面白いです。さらっと読めますが、著者の思い込みが文章中に頭をもたげないのが良いのでしょうか。しかし福沢先生は良い言葉を多々遺していますね。

福沢諭吉 国を支えて国を頼らず

福沢諭吉 国を支えて国を頼らず

(追伸)一気に読了。面白かったですね。自分は先人が苦労した上に築かれたものの有り難味を知らずに文句を言っているだけではないか?等と感じながら読みました。
 門閥主義への抵抗が自由を愛し欧米型の社会制度への指向を生み、慶應義塾の運営及びそこから生まれた人々、育成した人材のつながりが我が国の実業の発展をもたらしたこと、啓蒙に務めたその生き方、が印象に残りました。