雑感

 http://d.hatena.ne.jp/arn/20081221#p1
 http://d.hatena.ne.jp/hiroyukikojima/20081226/1230274589
 http://d.hatena.ne.jp/hiroyukikojima/20081227/1230353388
 http://d.hatena.ne.jp/shinichiroinaba/20081227/p1

 等々を読んで的外れかもしれませんが感想を。「現実を見ろ」という指摘に対しての小島先生の主張には正直違和感がある。現実に対する解釈には色々なものがあって、それを云々するために○○学という一つの解釈のツールがあるんだと思いますが、「経済が急速に悪化している」という現実に対しては別に解釈の余地は無いのではと思うし、それに対してどのような手段を尽くすのかという点も大まかに言えば議論の余地はないのでは・・とは思うのです。
 個人的にはこんな状況に陥ってしまったときに市井の人々が経済学者に期待するのは「どうやったら不況が悪化するのを防げるのか?」という一点のみで、クールかつ残酷な世界観を経済学に基づいて示すことではないと思う。住む家を無くした人にそんな話が本当に出来るのだろうか。僕個人はそんな話はできません。
 勿論経済学者の中でも役割分担といったものもあるんだろうし、研究領域の違いもある。でも、そうだとしたら「クールかつ残酷な世界観」=経済学という話をわざわざこのご時世に口上を垂れながら広める必要がどこにあるんだろうか。日本の経済学者は頼まれてもいないのにわざわざそういうことを言う人間が多すぎると思う。個人的な意味で「日本の経済学者」に対する違和感・絶望感のようなものはそこにはある。そういうのは楽だろうし、頭の良い人はそういう現実を認識してうまく立ち回るのだろうが・・。でも海外の経済学者の動向を見ている限りだと頭の良い人の中でもそうじゃない人は居るみたいだ。
 そして、僕が理解する「経済学」の底流に流れており、かつ「経済学」というものを一つの学問分野として前進させているのは(現実的に解を提供しえているのかは別にして)、「現実」というものと格闘し、経済情勢が悪化したのであれば、何を行うべきで・何をしてはいけないのかという知見なのではないかと思うのです。

 あとはラスカルさんのエントリ(http://d.hatena.ne.jp/kuma_asset/20081226/1230333727)を読んでですが、僕の場合、なんか個人的な動機が大きいなぁ・・などと思いました。