Animal Spirits、金融政策の政治経済学
アカロフ・シラー両先生によるAnimal Spirits、ようやく届きました。待ちに待った本なので読むのが楽しみです。やはりこの手の話題を考えないと駄目だ。
そして、恥ずかしながらある先生からお教え頂いた伊藤・カーギル・ハッチソンの本。この点も金融政策の制度的な政策を考える際にはきちんと読まないと駄目でしょうか。
日本の金融政策の論点を70年代以降歴史的にたどれば、70年代前半の狂乱物価を引き起こした際のマネー軽視の視点、それを修正し第二次オイルショックの影響を最小限に食い止めた70年代後半〜80年代前半、資産価格の高騰に対する対応を誤り、バブルを助長しバブルをあえてつぶした80年代後半〜90年代前半、日銀法改正の元での日銀による金融政策の展開とデフレの継続、そして今の政策・・という形で整理できると思いますが、なぜマネー重視の金融政策で成功したのに80年代後半以降それを放棄して今に至ってしまったのだろうか。大恐慌、狂乱物価、バブル崩壊と長期停滞、デフレの進展と量的緩和策・・全てマネーの問題にいきつくと思いますがいかがでしょう。
Animal Spirits: How Human Psychology Drives the Economy, and Why It Matters for Global Capitalism
- 作者: George A. Akerlof,Robert J. Shiller
- 出版社/メーカー: Princeton Univ Pr
- 発売日: 2009/01/29
- メディア: ハードカバー
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- 作者: 伊藤隆敏,マイケルハッチソン,トーマスカーギル,Michael M. Hutchison,Thomas F. Cargill,北村行伸
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2002/12
- メディア: 単行本
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(追記)ご存知のところだと思いますが、アニマルスピリット、面白すぎる。ラジャンとジンガレスによる「Saving Capitalism from the Capitalists」も面白かったけど、こういう本って日本だと中々ないんだよなぁ(涙。一気に引き込まれる感じ。風の便りでまた誰かさんが頓珍漢な紹介をしていると聞いたのですが、興味がおありの方はアマゾンの中身検索でもされて少し読んでみた方が良いと思います。喩えていうならイケイケ本はスーパーリフレ派本ですと紹介しているようなものでしょうかwwww