安達誠司氏「脱デフレの歴史分析」、小峰隆夫氏「日本経済の構造変動」
久々に夕方本屋に行きましたので戦果報告。田中先生のブログ(http://reflation.bblog.jp/)でもオススメされている安達誠司氏の「脱デフレの歴史分析−「政策レジーム」転換でたどる近代日本」。アマゾンでは在庫無しとなっていましたので、早速丸善にて取り置き→ゲットしてきました。「政策レジーム」(=「政策当局が政策を選択するにあたってのルールの体系」)の転換の際に生じる「政策レジーム間競争」の例として、通貨システムおよび金融政策が過去どのように選択されてきたのかを跡付けるとともに、「政策レジーム間競争」の現代的なインプリケーションは何かを論じているようです。竹森俊平「世界デフレは三度来る(上)」で展開された松方財政から第二次大戦前の政策史を「政策レジーム間競争」の視点からより詳細に論じた本でしょうか。非常に興味深い&拡張高い本です。竹森俊平「世界デフレは三度来る(下)」の内容を咀嚼したら、じっくり読みたい所です。
- 作者: 安達誠司
- 出版社/メーカー: 藤原書店
- 発売日: 2006/05/01
- メディア: 単行本
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もう一冊は小峰隆夫氏の「日本経済の構造変動」。最初に構造改革と景気対策の見通し(政策割り当て)を纏めた上で、今後どのような構造政策が必要なのかを雇用、企業経営(産業構造)、金融、公的部門、少子高齢化と経済社会、について個別に纏めたもののようです。「構造変動」という場合の「構造」とは何かという点にも言及されていたので好感をもって購入。こちらはサクサク読めそうです。
- 作者: 小峰隆夫
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2006/03/24
- メディア: 単行本
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上記の二冊ともに本の帯がいいですねぇ。はまぞうの画像では見えない所が残念。