高橋洋一「さらば財務省!」

 高橋さんの新著。早速購入して読了しました。内容はこれまでに月刊現代等に書かれた論説を纏めつつ、他の視点も織り込んだものになっています。高橋節が満載の書籍です。官僚の方に対しての感想については、僕の見聞きしたところと概ね一致しますね。いくら有能・優秀な方でも環境にどっぷりつかってしまうと変わってしまうものなのでしょう。民間で出来ることなのになぜ出来ないのか・・なぜ官の人は公僕であるにも関わらず偉そうなのか、なぜ常に俺は正しい路線なのかという感想もありますが(笑。ともあれお勧め。
 印象に残ったのは、同書中の以下の部分。

 東大法学部卒の官僚は、計数には弱い。知識や理論のほとんどは知り合いの学者から仕入れたものだ。要は聞きかじりに過ぎない。
 耳学問ではA,B,Cの三人の学者が同じような意見をいっていたとして、どれが根本の理論かわからない。知ってはいても、本当に理解はしていないので、経験も知識もある上司から根拠を突っ込まれると、最後には「あの学者がそういっていたので」と答えるしかなくなる。

 優秀な頭脳が己の信じる業務に生かされないのだとすればこれほど悲しいことはありません。南無。

さらば財務省! 官僚すべてを敵にした男の告白

さらば財務省! 官僚すべてを敵にした男の告白