若田部昌澄「白川日銀総裁の「出来ない集」」(VOICE論説)
今月の月刊オピニオン誌は少し経済関連の記事が少ないようにも思います。確かに先月が盛り沢山でしたもんね。
さて、今月号のVOICEの若田部先生の論説ですが、御題は「白川日銀総裁の「出来ない集」」とのことです。詳細は、既にネットに出ていますのでこちら(http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20080514-01-1401.html)をご覧いただければと思いますが、金融危機は避けられたのではとの見方が大方となった米国の経済政策の評価、そして我が国の白川総裁について論説がなされています。ご指摘のとおり、米国FRBの果断な金融政策がマーケットの信認を獲得しつつあるのは確かだと思います。信用不安を押さえ込むことが出来たのかの見極めと、長期的な金融市場規制のあり方、そしてインフレの動向をどう見るかという点が今後の課題でしょう。
白川総裁なのですが、「現代の金融政策」に関する感想は「日銀流理論」の最新バージョンと言うべきものでしょう。
文章をなぞっていくと知らない間に日銀理論に引き込まれるというのは冗談ですが、現総裁が金融政策に関する自らの考え方を在任中に公表したという意味では画期的でしょうね。私は最近公表された展望レポートには好感を持っているのですが、「必要なときに果断な策を打つ」ことが可能かどうかが鍵でしょう。