世界1月号「特集 大不況」、エコノミスト12/22臨時増刊号「経済大転換2009」

 日頃「世界」など読まないのであれですが、今回の「特集 大不況」は凄い内容ですね。宇沢先生と間宮先生の対談、高杉良氏による小泉−竹中路線の整理は面白そうかな。萩原氏による論説は・・まぁ読まなくてもわかりますが(笑、シンポジウム「経済危機の深度と震度」の話は内容を又纏めてみたいところですね。
 エコノミストの方もなかなか面白いですが、今般までの状況がまとまっているので資料価値があるかなと思い購入。この点については類書がいくつもありますのであれですが。

http://www.iwanami.co.jp/sekai/
エコノミストの方はリンク等現状ありませんので、とりあえずリンク先が出たらアップします。

(追記 12/11)
 「世界」の方は一通り読みましたが、宇沢・間宮両先生の対談は例の如くフリードマン批判ですか。対談の中で「(フーバー大統領の基本的な政策の考え方を代表するのは、新古典派を代表するI.フィッシャーです。I.フィッシャーのアドバイスを受けて、財政の規模を縮小して、増税までした。それで株式市場の暴落が実態経済に波及していくわけです・・」とありますが、これは本当なんでしょうか?竹森俊平「経済論戦は蘇る」のエピソードを読む限りではどうもそうは思えませんが・・。教えて君ですみませんがどなたかお教えください。
 高杉氏の論説は、偉そうな言い方で恐縮ですが正直底が浅いなぁという印象。深刻な危機という認識だからこそ財政・金融政策のポリシーミックスをバーナンキは念頭においているんでしょう。別に金融政策が駄目だから財政政策の出動を訴えるほど切羽詰まったのだという認識ではないと思います。そもそも前にエントリした引用部分でも明らかですがバーナンキの書物を読めばそんな話をしていないことは明白です。まぁ郵政民営化で景気が良くなれば苦労はいらないという指摘はそうなんですが(笑、竹中さんの話を引用しても無駄でしょう。デザインしているのは別の人なんだから。シンポジウムの方は考えるネタとして面白かったですね。