ワールドカップの経済効果

 ご案内の通り、本日からワールドカップが開催されます。ご多分に漏れず私も深夜1:00から開幕戦をテレビ観戦の予定です。日本がどこまで勝ち進めるのかが気になる所です。溜池通信さんのお説ですと経済動向が良くなるとスポーツの成績が悪化するとのジンクスもあるようですし、はたまた田中先生のお説ですとインタゲ採用国は高成績との関係もあるようです(笑)。経済が上向き&インタゲ非採用国の我が国はそうすると悲観的な見通しになってしまう訳ですが、どうなるのでしょうか。
 
 さて、2002年のワールドカップの際には電通総研、第一生命経済研究所が試算を行っていました。両機関は今回のワールドカップの我が国への影響(家電購入等)もレポートを出していますね。(http://www.dentsu.co.jp/news/release/2006/pdf/2006017-0316.pdfhttp://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/rashinban/pdf/et05_64.pdf)規模としては4000億円〜6000億円という所、尚且つ生産誘発効果ベースですのでGDPへの寄与ということではこの金額の半分程度という所になります。ところで、開催国のドイツでは経済効果としてどの程度の金額を見積もっているのでしょうか。
 
 こちらの記事(http://ocnspecial.blogzine.jp/weekly/2006/02/vs__75a6.html)によるとドイツの郵貯会社「ポストバンク」はドイツワールドカップの経済波及効果を約100億ユーロ(約1兆3200億円)と見込んでいるとの事です。経済効果として建設投資、また消費増大の効果が考えられ、ドイツでは既存のスタジアムを利用するためにトリノオリンピックの経済効果の試算結果(2兆5000億円)よりも少ないと論じています。長野オリンピックの例ではありませんが建設した競技場がきちんと利用されなければ財政負担が悪化しかえって経済的な悪影響も出る訳ですが、ドイツの場合はそのような効果は少ないのかもしれません。

 スポーツの祭典に経済の事を持ち出すのは無粋な気もしますが、楽しみたいものです。以下、過去のエントリから「経済効果」について論じたものを纏めてみました。宜しければご参照下さいm(_ _)m

最近の「経済波及効果」
http://ameblo.jp/econ-econome/entry-10004479253.html

経済効果と市場規模
http://ameblo.jp/econ-econome/entry-10007457653.html