私の履歴書(小宮隆太郎、日本経済新聞朝刊)

 日頃日経新聞は読みませんが、毎日楽しみにしているのが標題の小宮先生の「私の履歴書」。週末あたりから本格的に経済学者の道を歩まれた小宮先生の足跡が具体的に語られていますね。石川経夫氏の父である石川滋氏との交流や、篠原三代平、都留重人、舘龍一郎の諸先生方、さらにはキンドルバーガー、レオンティエフとのつながりが出てきて興味深く読んでいます。論争の日々を具体的に語られることを期待。やはり実証経済学というと、我が国の場合にはレオンティエフの影響力は絶大だと感じます。
 「経済学」学ではなく、実態経済を経済学の視点から考え、実証研究に重きを置くという小宮先生のお考えは私も目指すところですが、なかなかこれがうまくいくようになるのは難しいと実感します。
 偉い海外経済学者がこういったとかああいったとかいうことを知るのも必要ですが、それだけに留まっていては意味がないですしね。後は単に経済学を勉強しただけでは駄目で、日々刻々と移り代わる経済情報を注視しつつ仮説検証を繰り返していくことが必要なのでしょう。その繰り返しの中から自らの見方が育まれる・・と期待しているのが現状ですし、そんな気持ちを抱きながら毎日楽しみにしているところです。